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オレの言葉がそんなに嬉しかったのか、兄貴はさっきよりもオレを強く抱きしめてきて──。
「拓海……誕生日おめでとう。生まれてきてくれてありがとう。俺の弟になってくれてありがとう。拓海のお兄ちゃんを……俺に選んでくれてありがとう」
顔が熱くて、でも兄貴の言葉がすっごく嬉しくて。
「……うん」
オレはおずおずと、兄貴の広い背中に腕をまわした。
照れくさくて口には出せないある言葉を心の中でつぶやきながら。
──兄貴も、オレと出会ってくれてありがとな。
<END>
おまけ。
「プレゼントはもちろん、お兄ちゃんでいいんだよな!?」
「はあっ!?兄貴とか、んな気色悪ぃモンいらないから!!」
「ガーンッ!!」
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