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夫は、外出が増えた。ベランダで吸っていた煙草を部屋の中で吸うようになった。
美華の相手をしなくなった。毎日、メールをしている。電話は外に出てしている…。 バレンタインの日、前のバイト仲間に貰ったと言ってチョコレートを持って来た。義理だと言っていたが 手作りチョコだった……。
私は、夫を責めることは出来ない…。夫は、キレると暴力を振るうからだ。付き合っていた頃からそうだった。ビンタは日常茶飯事、エスカレートすると 蹴り、頭突き……最終的には首を絞められた。結婚してからは、言葉の暴力も増えてきた………
「死ね!!」と言う言葉を毎日のように浴びせられた…そして、全身殴られた。その度に私は自分の存在価値が失われる…
私は、何の為に生きてるんだろう…このまま殺されてしまえばいい…もう嫌だ……
「ア―ン! ア――ン!!」
美華が 泣き出す。夫の暴力を受けている時、必ず美華は起きて泣き出す。私は、もうろうとしながら美華を抱っこする すると、美華は安心した顔で また寝る。少し笑っているようにも見える…
私の存在価値が復活する。 美華が私を必要としてくれている!この子には私しかいないんだ!!
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