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ピュトンとは英語のパイソン、つまりニシキヘビの語源になったギリシャ神話の大蛇である。
ピュトンは英雄伝説の始まる以前で、悪と暴力の象徴であった。自然の猛威を意味するテュポンのように、人々の間に生まれる悪しき力である。
この怪物は恐ろしく大きかったが、その姿形は描写されていない。だが、人々が恐れたことから、描写されていなくてもその恐怖が物語を聞いたものに理解できたことから、おそらくピュトンは大地を這う巨大な蛇そのものだったのであろう。
大地の女神ガイアは、2人の人間を作ったときに、図らずも大蛇ピュトンをも作り出してしまったのだ。
そしてその巨大な身体は大地に大きく広がり、人々を恐れさせた。
つまり大蛇ピュトンは、人々を恐怖に陥れる力、つまり争いの誕生を表しているのだ。
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