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太陽神VS大蛇
弓の名手といわれる太陽神アポロン。
このアポロンが弓の名手であることを証明したのは、このピュトン退治である。
もともと、アポロンは弓は狩りの道具としか思っていなかった。
ところがある時、大蛇ピュトンが巨体で人間を押し退けていると聞き、アポロンは人間達のためにこの大蛇を退治しに行った。
彼はデルポイと言う地で暴れ回っている大蛇を見つけると、さっそく自慢の弓を構え、ピュトンにむかって矢を放った。矢は大蛇の身体に次々と刺さり、傷口からは黒い毒の血液が流れ出した。
しかし、巨大なピュトンは息絶える事無く、痛みに苦しみ、より激しく暴れた。アポロンは諦めず、数千もの矢を放したのち、ようやく退治出来たのである。
アポロンは再びピュトンが蘇ることないよう、身体の上に大きな岩を乗せた。ギリシャ神話ではデスポイは世界の中心と考えていたため、その大岩は「へそ」という意味のオムパルスと呼ばれるようになった。
この時を境にアポロンはデスポイの支配者になり、この地で人々に神託を与えていたテミスに代わり、人々を導く神になった。
アポロンの神託は、泉の湧く洞窟でもたらされるという。そもそも神話における蛇は水と関連付けられている事が多かった。
大蛇が横たわる伝説は、このデスポイにあるアポロンの泉と結び付けられているのかもしれない。
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