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摂津(今の兵庫県と大阪府の一部)大阪城天守閣にその男は立っていた。
男の名は羽柴秀吉。尾張の農民であったが、信長に才を見いだされ出世。後に歴史の裏と消える大蛇の事件の混乱に乗じて、摂津の石山御坊を占拠。ここに新たに大阪城を築城し、羽柴家として独立したのであった。
そして、その秀吉を天守閣にて待っていた人物がいた。その人物こそ「今孔明」としてその知略が讃えられている天才軍師、竹中半兵衛重治である。
秀吉「どうした?半兵衛。お主がこのようなところにおるとは。」
半兵衛「これは殿下。城下は平和でございますな。あの混乱が嘘のようですな。」
秀吉「そうじゃな。半兵衛、言うことはそれだけじゃなかろう。」
半兵衛「殿下。某、夢を見ました。」
秀吉「ほほぉ。どのような夢じゃ?」
半兵衛「この城の天守で黄金に光る猿が踊っている夢でございます。」
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