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実家から電車で二時間、とある男子校へと私は入学する。
長い髪を肩程までに切り、適当に一つに纏めて結んで、胸にサラシ巻いて、男物の制服を着て。
私の存在を隠す為に、警察からの提案で男子校に入学、理事長も了承して警察と学校が保護してくれる事になった。
なぜかって?
私はある人物に追われてるから。
大きな門を潜り桜並木の道をぼぅっとしながら歩く。正面に見えるやたらデカイ学校を見つめながら。
この学校、金持ちが多いらしい。金目当てで誘拐とか殺人とかも起こるからか、この学校はセキュリティレベルは高くて、政府からも保護受けてる…べらぼうにヤバい学校。
「………まぁ、複雑な女より単純だろうから、イジメにも簡単に対抗できそ…喧嘩も平気そうだし。」
十分位真っ直ぐ歩いてから校舎にたどり着いて、下駄箱で靴を脱ぎ、鞄から上履き出して適当に履き、周りは賑やかで楽しそうにしているが、叶だけはダルそうに歩いて教室へと向かった。
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