優しくない雨

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気付けば、自宅のベットの中。体の節々が悲鳴をあげる。俺の部屋で寝てる不審者もといシゲジさん。 どうやら、かなりの高さから落ちたらしい。助かるはずのない高さ。生きてるのが不思議だったみたいだ。多分命の契約中だからか…? 「怪我の具合は、最悪の一歩手前。とりあえず死ななくて良かった良かった」 バシっと背中を叩くシゲジさん。痛い上に呼吸ができない。 「それじゃ、ワシはコイツを片付けて来る」 俺の借用書をヒラヒラさせながら言った。50万しか借りてないのにいつのまにか80万近くになってた。 「俺ん家のことだし。あぶないから…」 「何言ってんだ。他人行儀しやがって。あぶない?この闇金業者は俺の知り合いだ!しかも働いてた!」 ガハハっと笑ってるシゲジさん。笑えない俺。
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