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「指輪のサイズとかよくわからないから、付き添いで来てください」
「なんで敬語?」
まぁある意味プロポーズな訳で顔が熱る俺。それを見て笑いやがるカオリ。
「ひゃー…」
「ひゃー…」
空気の読めない二人はハモる。高級感漂う、宝石店。俺達は場違いだと思うのは気のせいか?
「いらっしゃいませ。何をお求めですか?」
困惑する二人とつられて営業スマイルを崩す店員。
「え、えーと?婚約指輪みたいなのありますか?」
みたいなのって…。一人ツッコミ。つーか、後ろで笑うな!カオリ。
「えへへ」
照れながらも左手の薬指を見つめる。そこには少しぶかぶかな指輪が輝いていた。まぁぶかぶかな訳が「太ったり成長して指が太くなって入らなくなったらやだ」とのこと。うん発想が学ランを買う時のお母さん。
そして、降り続く雨。
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