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カネムラ先生と別れとりあえずカオリに会わなきゃ。しかし、どうするか?
「あぁ、そっか」
「オッス!」
そこはバス停。三時間ぐらいカオリが乗るバスを待ってた。
「ヒサシ…?」
「久しぶりカオリ…」
唖然としたカオリに懐かしさのせいで胸がドキドキする。
「…って大丈夫なの?体」
「ああ、大丈夫!元気そのものだよ」
ろくに鍛えたわけではないが力瘤などつくって笑ってみせた。
近くの公園で缶コーヒーとミルクティーで乾杯した。
「お腹大丈夫?」
「大丈夫だよ…。って心配なのはこっちなんだから…」
ふくれてミルクティーを飲む。
「ごめんな。近くにいられなくて」
頭に手をのせた。
「もお、子供じゃないんだよ」
照れくさそうだった。
「ヒサシ心配したんだよ。ケータイないから連絡できないし」
「仕方ないだろ、母子家庭で俺は体が弱かったし…母さんに負担かけたくなかった」
肩を寄せ合い、夕暮れまで喋った。退学したあとの学校のこと。お互いの体のことを。
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