その壱

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 しのぶの銃の唸る声がその場の静寂を破ると、何かが地面に無造作に倒れる音が辺りに響き渡った。 「…やったか?」  暫らく様子を見守ったしのぶは、他に人の気配がないのを確認すると、恐る恐る近づいていった。そして、銃を向けたまま相手の顔を覗き込んだ。 「…弾は額を貫通したか。即死だろう…」  ここでしのぶは漸く銃の構えを解いた。 「髪は俺たちと違って金色だな…」  年の頃はしのぶと同じか少し上に見える。しのぶは未だ煙を上げている右手の銃と、その顔を複雑な気持ちで見比べた…。
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