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出会い
「ドールズ・ハウス?」
聞き慣れない言葉に戸惑いながらも、秘密めいた話し方をする友達の言葉に引き込まれる…
「そうそう、聞いてくれよ、雄太、親父が書斎に使ってた古い土蔵があっただろ?彼処にちっちゃい人形みたいなのが一杯あってさぁ、なんだか分かんないんだけど親父に聞いたらドールズ・ハウスって名前らしいんだよ」
確かに…昔よくその土蔵で隠れんぼをした記憶がある。
暗くてジメジメしているので子供には薄気味悪い場所なのだが…
よく口が回る親友の名前は坂本孝志、中学の頃からの腐れ縁で珍し物好きな好奇心の塊の様な人間だ。
茶髪に染めた髪とピアス、高校に上がったばっかりなのに上級生に三度も呼び出しをされている
「おい!雄太聞いてんのか?」
はっとして孝志の顔を見ると少し怒っているようだ。
「あぁ…悪いちょっとぼーっとしてたよ」
雄太って言うのが俺で名字は大内、自分で言うのもなんだけど結構学校では優秀な成績で、なんでも器用にこなす方だと思う。だから孝志とは無いもの同士気が会うのかも知れない。
聞いた時もない珍しい物だし面白そうだったので二人で孝志の家に連れだって出掛ける事となった。
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