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「この頃オマエが幹事の合コン、ロクな女いねぇじゃん」
ぶすっとした顔で文句を言うと松尾はヘラヘラとした笑顔で反論する。
「うっせ~な俺は俺が好きな子と仲良くなれればそれでいいんだよ。
それに隆也は自分で女調達出来るんだからいいじゃん」
「俺らはエサか…」
ため息にかぶせるように他の男たちが口をはさむ。
「そうだよ真田はモテるからいいけど俺らは~!」
「しかもこの前も唯一のカワイイ子持ってきやがって~!」
ヤバい、苦情がこっちに来た。
「いや、でも、まぁいっか!どうせ遊ぶだけだしな!楽しかったらいいとするかっ」
笑ってごまかしながら合コン仲間の二人組をなだめる。
合コンで本気で付き合う女を見つけるつもりはないし
当分『本気で付き合う女』を探すつもりもないから一晩遊ぶ分にはちょうどいい。
いつもそのつもりだ。
さて、今日は二枚目気取り?盛り上げ役?どんなテンションで行こう。そう考えながらタバコをくわえると
「あ、アキちゃんこっちこっち」
と、この前他校との交流サークルで知り合った子を手を振りながら呼ぶ松尾。
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