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乾杯を終えて、料理を一通りオーダーすると幹事が仕切りだした。
「んじゃまぁお互い自己紹介ってことで!名前くらい言ってこーか」
まず言い出しっぺの松尾が名乗る。次に俺。
「真田隆也で~す。みんなタメだよね?隆也って呼び捨てでいいよ」
「そう、コイツ女に呼び捨てされると嬉しいんだってMだから」
「そうそう~!」
松尾とのお決まりのネタでだいたいの合コンは一回笑いが起きる。笑えなくてもだいたい空気を読んで女たちは笑ってくれる。
なのに、俺の向かえの女はうつむいたままだ。
――ノリ悪くね?
少しチッと舌打ちしたけれどフイに目が合うとグインッと一気にそらされる。
そんな仕草までもイイと思ってしまう。
ヤバい俺どうかしてる。
こうゆう時は明るい感じの子に目をつけるのに、なんだってこんな無愛想なやつに…
でもなんか、光ってる…
明らかに一人だけ光ってるんだけど。
これって、オーラかなにか?
そんなん見える人だっけ自分…
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