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「お酒飲んだの?」
『んー、まあそんなとこや。オトンも傍でのびてる。』
雰囲気もいつもより少し、ほんの少しだが違う気がした。
「お父さんも?アキラ大丈夫か?」
『何で?大丈夫やで。せや!聞いてぇな。俺明日から学校行かんでえぇねん。』
よくわからない。
そんなこと、登校拒否でもしなければ無理だ。
「どういうこと?また引っ越すの?」
『ちゃちゃう。ふふ……引越しとはまたちゃうけど、もうずっと憧れてたとこに行けんねん。明日、びっくりすることになるから楽しみにしとき。』
タカシは眠かったし、会話が面倒だったのでここで電話を打ち切ることにした。
「ふぅん。わかった。楽しみにしてるよ。それじゃまた明日。バイバイ。」
『ふふ……さいなら。』
……ガチャン……
何だか変な会話をしてしまったとタカシは思った。
「いったいどこに行くんだろうな、アキラ。まあいいや、寝よう。」
そしてタカシは布団に潜り、目を閉じた。
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