梓[アズサ]

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梓[アズサ]

いつからだろう…… 弟の勇葵とあまり話をしなくなった。 (俺が最近忙しいからかな?ずっと生徒会室に入り浸っているし……会長なんて器じゃなかったのに…先生やクラスの皆に推されていつの間にか会長に…。ほんと、人生何が起こるか分からないなぁ。) 書類の上に肩肘をつき、梓は二階にある生徒会室からグラウンドを眺めていた。 「あ!」 (ユーキだ!) 勇葵がグラウンドで楽しそうにサッカーをしていた。 「あいつ、、楽しそうにしてんなぁ」 いぃなぁ… 遊んでいることに対してではなく、勇葵の笑顔に対して…友人達が羨ましかった。 ユーキは俺の前に来るとへの字口になる。 (なんでだろ…俺、嫌われてるのかな?) いつからだろう…ユーキがあんなに笑うようになったのは… コンコンッ 「はい、どぅぞ」 勇葵の担任の山田先生だ。 「急にすまん。今、進路調査をやってるんだが大沢ぁ、お前の弟、まだ未記入なんだよ。」 「え?未記入??進路が?」 そういや、ユーキの奴、進路はどうするんだろ? (なんだよ俺、あいつのことなんにもしらねぇじゃんか……)image=41732567.jpg
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