プロローグ

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かわりばえのない今日最後の保健の授業。 先生の話を聞かずに騒ぐクラスメイトたち。 そんなクラスの状況の中で綱吉は優等生のように教科書に目を通すふりをして、斜め前にすわっている獄寺を見ていた。 疎の日最後の授業で疲れていたのか獄寺は寝ていた。 「次のところ沢田読め」 「はっ、はい」 綱吉は急いで立ち上がると教科書をもって読み始める。 綱吉はその文章を音読しながら、その内容を獄寺にこそ聞いてほしいと考えていた。 「沢田の読んだところのとおり、タバコの成分は体をむしばんでいく。特に長ければ長いほどだ。 だからこそタバコを未成年から吸うのはだめなんだ。もし、この中に吸ってるやつがいるんならすぐやめろ。」 先生のその言葉に綱吉は獄寺の方を心配そうに見つめる。 『獄寺君大丈夫かな?』 綱吉の頭の中は獄寺の体のことでいっぱいになりながらも今日の授業は終わった。
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