記憶

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記憶

『起床~!』 7時に今日も少年院の先生が大声で俺達を起こした。 その言葉と同時に生徒が薄い緑と赤茶色のタテジマが入った、いかにもらしい布団を畳み、素早くパジャマから室内着に着替えをする。 『点呼~!』 三分と経たない間に先生がそう声を出した。 『やばっ!!』その声を聞いて、まるで待ち合わせ時間に何時間も遅れているかのように生徒が早足で廊下に整列して並ぶ。 『気を付け、右へ習え…直れ番号!!』先生が言った。
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