なんでも屋稼業も楽じゃない!

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なんでも屋稼業も楽じゃない!

「ちび!何している!」 「ミチル…花瓶割っちゃったの、、」 ちび、と呼ばれた可憐な幼児が泣きべそをかいて、喪服の裾を引っ張った。ミチルというらしい大柄な青年は、邪険にすがる男の子の小さい手をふり払う。 荘厳で盛大な、ある財界人の葬式に参列している、若い男の姿に神田警部は見覚えがあった。手塚ミチル…、 そう、…手塚ミチル。 神田は、猛禽の如く鋭い眉目で、いかにも好青年なある慰問客を睨んでいた。
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