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少年は闇の中目を覚ます。別に何かあった訳ではない。ただ、何となくである。
「レイ~どうしたの~?」
そこへ、相棒の精神龍(ソウルドラゴン)のドラグーンが寝ぼけ半分で聞いてきた。
「なんでもない。気にするな」
そう答えると、安心したのかベッドの隅でまた先ほどのように丸くなって眠り始めた。
心がつながっているから起きたのが分かったのかな、と勝手に納得した。改めて見ると直径30cm高さ15cmの大きさは意外と小さいとしみじみ思う。
そこへ、雲に隠れている月がほんのりと部屋の中を照らす。少し明るくなった部屋の中を見回す。だが、ただ一ヶ所どうしても目がいく場所がある。そこは母・ミナの遺影と位牌そして刃渡り120cm、全長130cmもある形見の刀であった。
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