第一章~それぞれの闇~

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   どうも最近自然と目がいくようになってきた……。   「母さんが死んで、もうすぐ二ヶ月か」  母が死に、自分の力で生活をする大変さで悲しみが紛れていたが改めて認識すると心の中で溜めていた物があふれるような気がしてすぐに目をそらす。目線を天井に変えてふと思う。   (どうして母さん死んでしまったのだろう……)    確かに助からない病気ではあった。しかしそれだけが原因ではなかったような気がしてならなかった。 「やっぱり、父さんと別れたからなのかな」  呟いてみるが答えが見つかるはずもなく答えの見つからないまま、眠気がレイを包みこむ。まどろみの中ドラグーンの「大盛りイチゴクリームパフェ~」という寝言を聞いたような気がした。
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