序章

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「紅の部屋」 産婆:ふう…やれやれ。 司:ああ!産婆さん!紅は? 産婆:静かにせんか、赤子が起きてしまうぞ。 司:す…すみません…。 紅:あなた…。 司:紅…お疲れ様。 紅:はい…藍も元気だそうです。 司:やはり名前はそれなんだね。 紅:決めてましたから。 藍:すー…すー…。 司:一度決めたら決して退かないからね。 紅:………………。 司:紅? 紅:ごめんなさい…少し疲れたみたいです…。 司:そうか…そうだね…ゆっくり休んでくれ。 紅:はい…あなた。 司:うん?なんだい? 紅:私は…あなたに出会えて幸せでしたよ…。 司:僕もだよ。 紅:ただ…藍の成長を見届けられないのが心残りです…。 司:紅?何を言ってるんだい? 紅:あなた…藍を…お願いします…。 そう言って紅は目を閉じる。 司:紅?冗談…だよね? 紅:………………。 司:紅!なあ…目を開けてくれよ…紅! 一真:司君?どうした? ただならぬ気配を感じ、一真達が部屋になだれ込む。 司:一真さん!紅が…紅が! 一真:!?静!私は医者を呼んでくる!ここを頼む! 静:はい!
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