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司:待って下さい!僕は…僕はどうしたら!
一真:気をしっかり持つんだ!まだ間に合うかもしれん!
水牙:…私が行きます、兄上はここに残って下さい。
一真:水牙君…頼む。
水牙:失礼します。
少し慌てた感じで水牙退室。
静:司さん…。
紅:ゴホ!ゴホ!
司:紅!
一真:紅君!今、医者を呼びに行った!頑張るんだ!
そう言うと紅は首を横に数回振る。
紅:私の…身体は…私が1番…わかってます…。
司:駄目だよ紅!藍と三人で出掛けるって…約束したじゃないか!
紅:ごめんなさい…約束…破ってしまって…。
静:あなた…。
一真:…二人だけにしてあげよう。
首を横に振り一真と静、退室。
紅:藍と…私達が愛したこの神社を…守って下さい…ね…。
そう言い残し、手から力が抜ける。
司:紅…ううう…くれなぃぃぃぃ!!!!
一真:…神よ紅君を…導きたまえ…。
静:お願い…します…。
水牙が医者を連れて来た時には彼女は事切れていた、皮肉にも藍の誕生日が紅の命日になってしまった。
藍:うわぁぁぁぁん!
司:藍は…僕が守るよ…紅…。
この出来事に呼応するかのように季節外れの長雨が降り続いた。
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