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グロウとウィルが作戦室に入ると既に数人が中に入っていた。レイとリースもいる。
「何で集まるんだ?」
「…さあ? 戦争ってわけでもなさそうだし……。グロウは分かる?」
「何で俺に聞くんだよ。俺の情報網はそんなに広くないぞ」
とかなんとか言ってると、ミュセルが現れた。
「突然呼び出して申しわけございません! 今回集まってもらったのはちょっと皆さんに良い報告をしようと思ったからです!」
「良い報告…?」
「…皆さん。最近日常がつまらないと思ったことはありませんか?」
数人が頷く。グロウも頷きかけたが、なんとか首を止めた。
「せっかく戦争が終わって暇なのだから、どこかに遊びに行きたいとは思いませんか?」
(……まさか…)
嫌な予感がする。
「…旅行に行ってみたいとは、思いませんか?」
周りから歓声があがった。
「……クレアさんが隊舎から出ていったのはこのためだったんですね…」
ウィルが唖然としたように呟いた。
「……『みんな』の範囲がでかすぎると思うのは俺だけか?」
「さっき調べたら良い場所が見つかりました! 南西に浮かぶ『アルペイオス』と呼ばれる小島です! ちゃんとリゾートホテルもあります!! 当たり前ですが海もあります!! アサルトの全員で行ってみたいとは思いませんか!?」
また歓声が響いた。
「ありがとうございます! まだ何も準備ができていないので、出発は2週間後程度になると思われます。正式な日時や集合場所はまた連絡します! それでは!!」
と言ってミュセルはどこかに行ってしまった。
周りはまだ騒がしかった。
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