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10年経った今でも､俺は自責の念に捕われ続けている｡
実際､地震で亡くなりはしたが俺が殺してしまったようなものだ｡
俺自信も現実逃避､自殺などを考えたこともあったが､それをすれば彼の死を無駄にすることになる｡
だから俺は出来るだけ明るく生きてきた｡
懸命に二人分生きてきた｡
あの大震災から10年経った｡
彼の死からも同じだけの時間が経った｡
10年前の俺は１番近くにいた人さえ守ることが出来なかった｡
今の俺は１番大事な人を守れるようになったかなぁ…｡
彼の分まで精一杯生きていくことが俺の使命であり､唯一の償い方だ｡
どれだけ大きな壁が立ちはだかっても､俺は……俺たちは突き進む｡
同じようなことにならないために｡
あの日から１年ごとに一本ずつ増やしていった線香が今年で11本になる｡
人の命は戻らないからこそ限られた命を懸命に生きるべきなんだ｡
俺は絶対に彼の死を無駄にはしない｡
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