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「へぇ~そうなんスかぁ…」
「まぁ、こう見えても俺はソウルを目指しているからな」
「知力の上がるコイツは都合が良い」
「ソウル?ってなにッスか?」
そう言って、前の方を見ると
先を歩くセキが何かを探すようにキョロキョロしている。
「おめぇさん、鬼剣士の職業も知らねーのか?」
鬼剣士の中には4つのタイプがある。
鬼神カザンの呪縛を自らの力で抑え込み。
武器の扱い剣技を極めたウェポンマスター。
鬼神カザンの力の暴走により視力を失う。
その代償に波動を手にする阿修羅。
鬼神カザンの力をあやつる術を覚え、その力を引き出す
ソウルブリンガー。
「このソウルブリンガーを俺は目指しているんだ」
「へぇ~。…1、2…あれ?あとの一つは?」
ヤスがソウエンの方を見る。
「へっ!バーサーカって奴だ」
ソウエンは忌々しいものを
口にするように顔を歪ませた。
強い力を手に入れる為に心まで鬼神に支配され【カザン症候群】に侵された剣士。それがバーサーカ。
「剣士は、心で剣を振るうもんだ!剣が折れても心は折っちゃいけねぇ」
ヤスは心の中で呟いていた。
…そんなに簡単なもんじゃ無いッスけどね。
「そういやぁ…この辺りに来ているらしいな…」
「なんの事ッスか?」
「例の2人組の悪党だよ!街を一つ破壊した剣士とガンナーの事だ」
「…そのうちの1人がバーサーカらしいぜ」
「そ、それにはきっと事情があって…」
ヤスが反論しようとするが…
「赤い翼に黄金色の双角、赤く輝く瞳ってか…まるで悪魔だな」
話を聞いては貰え無かった。
2人の会話を余所にセキはウロウロと何かを探している。
「アニキぃ?どうしたんっスか?」
「あぁ…ヤス済まねぇ…」
「俺…武器忘れたわぁ♪」
ニッコリと照れる顔を見て無表情に固まるヤスとソウエン。
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