1人が本棚に入れています
本棚に追加
入れ墨姿の男は顔を真っ赤にして、
セキの胸倉を掴むが
…ヤスと呼ばれた長身の銃使いが2人の間に割って入る。
「止めて欲しいッス!2人共!」
「旦那、アニキの事はオイラが謝るッスよ!」
「これで勘弁して欲しいッス!」
そう言って、
クリーニング代にしては
多すぎるGを入れ墨の男に手渡す。
少しムッとしながらも
渡された金額を見て少し引き気味になる。
「お、おめぇが、そこまで言うなら今回は許してやらぁな…」
そう言いながらも
心の中では……
《こいつは、良いカモになりそうだぜ!》
ニヤリと笑い良からぬ算段を企てていた。
「俺の名は、ソウエンだ!
この辺りじゃ、ちっとは知られているはずだ!」
ふむふむと相づちを打つヤス。
当のセキはというと
「ほれ♪いくぞ~置いていくぞ~♪」
千鳥足で森に入って行こうとする。
慌てて追いかけようとするヤス。
追いかけながら
ソウエンに、耳打ちをする。
「アニキを怒らす事だけは止めて欲しいッス。旦那も命が惜しいなら…」
そう言って、セキの後を追いかけた。
首を傾げるソウエン。
…怒らしたのはアイツなんだがな。
最初のコメントを投稿しよう!