-雨の日-

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透き通るほど…何も害が無いのが怖くなるほど…愕然としながら、希望を抱くような、空というものは広がって、続いていた。 小さな、生まれた時から傍にあった小石を横目に…私の成長した茎と二葉は、ぐいぐいと土を掻き分けた。 あぁ…出ちゃうのか世界に、広くて何もかも大きな、そして確かな存在である世界に。 葉をゆったりと伸ばしながら、キラキラともギラギラとも言えない雫達を眩しいと感じた。土の中では分からなかったけど、本来水とはこんな色なんだ…むしろ色なんて無かったんだ。いつも傍にあったのに。 上に居るのは、背の高い雑草達と空だけだった。 来てしまった…此処まで。 透き通るほど…何も害が無いのが怖くなるほど…愕然としながら、希望を抱くような、空というものは広がって、続いていた。
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