-出逢い-

3/6
前へ
/22ページ
次へ
ただ広がっているだけ…そう想っていた空は、沢山の表情を持っていた。 曇りの時のねずみ色、晴天の青、夕焼けのだいだい色、朝の白… 有り触れているから気付かなかったけれど…。いつも空の下は安心して、ドキドキした。 私はどんな表情なのだろう…いつか風に聞いてみよう。ただ伸びて行くだけで…何にも満足はいかなくて良い…ただ知ってみたいな…私の形や表情を。 怖くもあるけど。 あの雲の様に形など無ければ良いのに…そう想う。 そして、自分の形が在る事に安心してしまう。 私らしいや。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加