第2話…呪装

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ディッグの振り下ろした斧を躱して、ディザは手をかざした。 手の平が赤く光だし、火の玉が現われた! ドゴォン!! 火の玉をディッグに投げつける!小さな爆発が起き、もくもくと煙をあげた。 しかし、ディッグにダメージを与える事はできなかった。 スーツA「さすがの魔女も、呪装機兵相手じゃ歯が立たねぇだろ!お前の首をとれば『賢者様』もお喜びになるぜ!!」 ドカァ! スーツAが操るディッグに蹴り飛ばされ、ディザは民家の塀を突き破った。 スーツB「おい、まだ殺すなよ?もしかしたら、すでに『封石』を所持してるかもしれないんだ」 スーツA「殺してから、身体調べればいいだろ?それより、俺等…間違えなく大手柄じゃねぇ!?微かな魔力を辿って…見事、魔女を見つけた!!きっと、賢者様から褒美を貰えるぜ」 話に夢中になっているスーツの男達に気が付かれないように、ディザは逃げ出した。 スーツB「逃がすかよ!」 ズン!ズン!! 重そうな見た目とは違い、猛スピードで追い掛けてくる!! カオル(このままじゃ、捕まっちゃうよ!?) ディザ「大丈夫だ!作戦があるからな」 ディザが逃げた先は…踏み切りだ。 カオル(電車で、跳ね飛ばす気!?) ディザ「あぁ…あれだけパワーがある物に追突されたら、ひとたまりも無いだろう!」 カオル(でも、電車の中にいる人達は…?) ディザ「…あれ、人が乗ってるのか?」 ズンズンズン!! 迫り来る二体のディッグ!そこへ… ガァン! ぐしゃぁあ… 車が追突した!車はペシャンコに潰れてしまった。 車から、血が流れだした… カオル(うわぁぁぁぁ!) ディザは、少し考えてから…踏み切りを走り抜けた。 カオル(電車は!?) ディザ「私の世界では、カオルの世界で言う電車ってやつには、人が乗ってないんだ。乗ってると分かった以上…利用できない。逃げるぞ!」 カオル(……自分が死ぬくらいなら…他人を犠牲に…) ディザは、走りながら怒鳴った。 「それは、人として最低の考えだ!…見損なったぜ!お前は、もっと『心』がある男だと…」 言い争う二人に、とうとうディッグが追い付いた! スーツA「ちょこまか逃げやがって…」 スーツB「相棒、いい手があるぜ」 スーツBのディッグが、子供連れの女を発見した。 女「ひぃ!?」 ガシィ! 突然、目の前に現われたディッグ!驚いた女は、逃げる間もなく捕まってしまった!!
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