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突然、目の前に現われたディッグ!驚いた女は、逃げる間もなく捕まってしまった!!
スーツA「おぉ~そういえば、あの魔女に関する資料に書いてあったな。『敵に対して容赦は無いが…民間人を巻き込むような戦い方ができない』って。相手の弱点を突くとは!知的だな」
カオル(あんなの、赤の他人だよ!人質にならない…)
ディザは、逃げるのを止めてディッグの前に立った。
カオル(!?)
ディザ「もう逃げない。その人、離せよ…」
ディザの行動が、カオルには理解できなかった。
カオル(なんで!?知らない人でしょ!?電車の作戦だって、やれば良かったじゃないか!)
ディザ「そうは言うが…お前は、電車の中に人がいる事を心配したじゃねぇか?口ではそう言うが…本当は、違うよな?」
カオル(……)
スーツA「何、ブツブツ言ってやがる?イカれてんのか?オラァ!!」
スーツAのディッグが、右手に持った斧を振り下ろした!とっさに躱したディザだったが…逆手の左手でディザを張り飛ばした!
ガァン!!
壁まで吹っ飛び、身体を強打した。そのまま、地面に倒れこむ。
カオル(もう…ダメだ!)
諦めかけたカオルに、ディザが言う。
ディザ「カオル、私もあいつらみたいな『呪装機兵』を出せるんだが…さっきから、何度試してもダメなんだよ。たぶん、一つの身体に二人の精神があるから心の力『ケィオス』をコントロールできないんだ…私達が、心を一つにすれば逆転できるかもしれない」
カオル(心を一つにって…どうすれば!?)
困惑するカオル。
スーツB「よし!こんだけ痛めつければ十分だな。さて…こいつらは、もう用無しだ…」
捕まえていた親子を、真上に放り投げた!!
女「きゃぁぁぁぁ!」
女は、我が子を抱き締めて目をつぶった。
ディザ・カオル「!!」
ディザの首元が、赤く輝き出した。
それは、ほんの一瞬の出来事…光の中から、触手が飛び出し…ディザの真後ろに人の形をした『巨大な赤い鎧』を造り出した。
鎧の胸が開き、ディザを吸い込む。
スーツA&B「!?」
ダッ!!
赤い鎧は飛び上がり、空中の親子を受け止めた。
ズシィン!!
着地した赤い鎧…その姿は、宝石のような輝きを放っている。
ディザ「呪装…完了!単刀直入に言うぜ…テメェら、ぶっっ潰す!!」
赤い鎧は親子を優しく地面に降ろし、右手に持った剣を構えた。
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