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赤い石を眺めながら、カオルは溜息を吐いた。
どんなに良い事があっても…明日になれば、全てかき消されてしまう。
どうにかしようなんて、思わない。どうすればいいか、わからないからだ。
赤い石を握り締め、カオルは眠りについた。
カオルが眠りにつくと…手の中で赤い石が輝き始めた。
――――――――――――――
背景は青紫。
足元は真っ白な雲のようだ。
カオル「ここは…どこだろう?」
なんとなく、夢を見ているのはわかった。こんな場所が、この世界にあるハズがないと思ったからだ。
???「よう、こっち見ろよ」
どこからか、声が聞こえた。カオルは、声が聞こえた方を見る。
カオル「!?」
目の前には、全裸の女性がいた!
茶色の長い髪。
やや釣り上がった目、瞳は赤茶色。
白い肌…スタイルも良い。
身長は、自分と同じくらいである(163㎝くらい)
カオル「あからさまに、夢だ!!あわわわわわわ」
カオルは、両手で目を覆った。女は、カオルに近づいていく。
女「テメェ…なんで目を隠してんだ!?大きすぎず、小さすぎない美乳と、バランスのとれたボディラインを…もっと凝視せんかい!!」
女は、カオルの手を握りしめた。
カオル(変態だ!露出狂だ!!)
力ずくで目を覆っていた手をとられても、カオルは目を閉じている。
女は、眉をしかめた。
女「この…不健康男児がぁぁぁぁぁぁ!!」
ズガァ!!
女の拳が、カオルの顎を跳ね上げた!!
カオルは、ゆっくりと後ろに倒れた…女は、その上にまたがって言う。
女「よう、もう服着たから目ぇ開けな」
カオルは、ゆっくりと目を開けた。
カオル「おっっぱぁぁ!?」
女は、まだ服を着ていなかった…
女「よし!今、自分の意志で目を開けて私を見たな。私の『世界』じゃあ、自分の意志で異性の裸を見たら…相手の同意を得た上で結婚できるんだ!今日から、私達は夫婦だからな」
女は、ニヤリと笑った。
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