第1話…魔女

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赤い石を眺めながら、カオルは溜息を吐いた。 どんなに良い事があっても…明日になれば、全てかき消されてしまう。 どうにかしようなんて、思わない。どうすればいいか、わからないからだ。 赤い石を握り締め、カオルは眠りについた。 カオルが眠りにつくと…手の中で赤い石が輝き始めた。 ―――――――――――――― 背景は青紫。 足元は真っ白な雲のようだ。 カオル「ここは…どこだろう?」 なんとなく、夢を見ているのはわかった。こんな場所が、この世界にあるハズがないと思ったからだ。 ???「よう、こっち見ろよ」 どこからか、声が聞こえた。カオルは、声が聞こえた方を見る。 カオル「!?」 目の前には、全裸の女性がいた! 茶色の長い髪。 やや釣り上がった目、瞳は赤茶色。 白い肌…スタイルも良い。 身長は、自分と同じくらいである(163㎝くらい) カオル「あからさまに、夢だ!!あわわわわわわ」 カオルは、両手で目を覆った。女は、カオルに近づいていく。 女「テメェ…なんで目を隠してんだ!?大きすぎず、小さすぎない美乳と、バランスのとれたボディラインを…もっと凝視せんかい!!」 女は、カオルの手を握りしめた。 カオル(変態だ!露出狂だ!!) 力ずくで目を覆っていた手をとられても、カオルは目を閉じている。 女は、眉をしかめた。 女「この…不健康男児がぁぁぁぁぁぁ!!」 ズガァ!! 女の拳が、カオルの顎を跳ね上げた!! カオルは、ゆっくりと後ろに倒れた…女は、その上にまたがって言う。 女「よう、もう服着たから目ぇ開けな」 カオルは、ゆっくりと目を開けた。 カオル「おっっぱぁぁ!?」 女は、まだ服を着ていなかった… 女「よし!今、自分の意志で目を開けて私を見たな。私の『世界』じゃあ、自分の意志で異性の裸を見たら…相手の同意を得た上で結婚できるんだ!今日から、私達は夫婦だからな」 女は、ニヤリと笑った。
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