死神の花嫁

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  そして、それは男の目の前に来て喋り始めた。 「さて、そんじゃ、奥さんの魂とお子さんの魂を頂いていきますので」 「へ?…ちょ、ちょっと待て。あんたは…死神なのか?」 「あ、ご挨拶が遅れまして。こういう者です」 懐に左手をゴソゴソ入れると「あ、これ…違った。こっちは…あちゃ~、あの娘、いつの間に名刺を…隠しとかないと、見つかったら散々なことに。…あ、これこれ」 やっと出てきたのは、珍しい丸型名刺。 『死神 ドォーディ』 渡された名刺をついつい見つめてしまう、男。
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