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「女の子の方が丈夫ってことらしいけど、うちは最初から女の子なんで、よかったかな」
「へー、そうなんですか。でも、うちは『後継』って父が言ってましたから」
「死神にも『後継』問題なんてあるんだ」
…なんて、なんだか和んでしまい。
彼らはある約束を交わした。
男の妻子の命を取らない代わりに、という約束。
死神が帰った後、遠くの方から救急車のサイレンの音が聞こえてきた。
男は妻子を守りきったのだ。
「…という訳で、啓(けい)、明日十七歳になるお前は、死神の『嫁』に行け」
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