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1930年、ニューヨークでは支配権を巡りマフィアが抗争を繰り広げていた。
この状況に伴って、マーダー・インク=殺人株式会社という組織が設立された。
マフィア専属の殺し屋派遣会社で、当時ギャングの顔役だったマイヤー・ランスキーとベンジャミン・シーゲルという2人の人物によって結成され、同じくギャングで服飾業組合を牛耳っていたルイス・バカルターを暗殺部隊の実行隊長としていた。
暗黒街における暗殺には必ずと言っていいほど、マーダー・インクが関わっており、1940年代に消滅するまでに数百件の殺しに関与したと言われている。
その手口は巧妙かつ大胆で、銃殺、溺殺、絞殺、刺殺をメインに事故に見せ掛けて殺す事を得意とした。
組織のルールはたったの3つ
殺しはビジネスとして割り切る
民間人への犯罪は厳禁
秘密を洩らさない
掟を破る者には「死の制裁」が下ることさえあった。
ある殺し屋が街にヘロインを持ち込み、顔役だったマフィアの12歳の息子が死んだ。
持ち込んだ男は、頭を半分近く吹き飛ばされたうえに街灯に吊された。
また、内部情報を警察に洩らした者は刑務所の中までも追いかけられたあげく刺客によって撲殺された。
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