ルールブックは私だ。

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そうか―。 見たこと無いか…。 私だって、こんな馬鹿、自分以外に見たことが 無い。 ……気の毒だが、夫よ。 その、 前代未聞の『馬鹿女』こそが、正真正銘、君の妻なのだ。 …本当に。 『ご愁傷様』としか言い様が無い。 この後、しばらく―。 長男の入浴係は、 夫が担当した。 そのドジっぷりを危ぶまれた私は、入浴担当を 外されたのである。 謂わば『左遷』だ。 しかし。 これぞまさしく、 『瓢箪から駒』―。 信頼は失ったが、結果的には、育児が楽になり、まずは、『めでたし』といったところであった。
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