🐱他界🐱

1/4
前へ
/57ページ
次へ

🐱他界🐱

「ミケ………」 俺は久々に聞く声に目を開けた 「ミケ、大きくなって」 この声……… 目の前がぼやける……… シルエットがはっきりして来た そこには母が立っていた 「母さん………」 俺は驚いた、 そこには死んだ母がいるのだから 俺は泣きそうになりながら一歩、一歩、歩みよった 「だめ❗❗それ以上近づいちゃ」 母の怒鳴り声に俺は止まった 「母さん……」 母は笑顔で俺を見つめて後ろを指差した 「戻りなさい、あなたはまだ若いんだから……」 喉がつまる 言葉が出ない 「いい後ろを振り返らず行くのよ、あなたはまだ生きなきゃいけないから」 俺の後ろには二つの扉があった 「母さん……」 そこにはもう母の姿はなかった 俺は言われた通り 扉に近づいたが…… 二つある………どっちだ 白い扉と赤い扉…………… 「赤い方でいいや………」
/57ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加