―第1章―

7/9

612人が本棚に入れています
本棚に追加
/46ページ
「ちょっとお母さん!何でいるの?」 「店長の都合でね。それより早く持って行ってあげなさい。」 「……。」 私はお盆にジュースとお菓子をのせて部屋へと向かった。 「理央~?」 「……。」 理央はベッドに倒れこんでいる。 「何してるの?早く来なよ。」 私はそう言ってクッションを叩く。 「ん~…先輩の匂いがして気持ち良いー…抱きしめられてる感触…」 何を… 「馬鹿な事言ってないで早く来なよ。」 「行ったら抱きしめてくれますか?」 「そっ…そんな訳ないでしょ?!」 いきなり何を言い出すんだ? 「…ですよね。先輩は私の事なんてどうでもいいんですもんね。」 「は……?」 「先輩は別に私の事なんて好きじゃないですもんね。」 「ちょっ…理央?」 理央が体を起こしてクッションに座る。 「……すみません。何もないです。」
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!

612人が本棚に入れています
本棚に追加