🌸春の木漏れ日の中で…🌸

🌸僕とあなたの出会い🌸

それから、やや急ぎ足で歩き、いつも通りの時間に学校に到着した。
正門の前に僕達の学校では名物的存在の鬼教師・山本が仁王立ちしていた。
彼の毎日の職務はこうやって登校してきた生徒をチェックして、ガラの悪い生徒の服装・頭髪を注意する。従わない者は下校処分とする。もしくは体罰を行うのだ。
僕にとっては大して気にはならない存在だが、生徒の間ではかなり敵視されている。
そして今日も数人が下校処分をくらっていた。
僕も山本の横を通り過ぎようとした。

「ちょっと待て…!!」
来た…!!山本の熱烈な服装頭髪検査の始まりだ!!

「は…はい!?」
僕の服装を山本はかなり凝視し、後ろに一歩下がった。

「入ってよし!!」
検査は終わった。このドキドキが毎日僕達を怯えさせる…がくせになるものもいる。

山本の熱烈な服装頭髪検査を終え、僕は下駄箱に着く。
通学靴からスリッパに履き替え、僕のクラスに向かう。
階段を上っていると、後ろから誰かが僕を呼ぶ声が聞こえた。

「おーい!!ちょっと待ってよ!」
中学から同じ学校の遠藤 惇(えんどう じゅん)だ。

「惇、どうした??」
慌てた様子の惇に僕も一緒になって慌ててしまった。

「それがな…今日さぁ実は…」
慌てているくせに勿体ぶるなんてうっとうしい奴だ…。