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「鳥…?死んでる…。」
その鳥は背中を鋭利な刃物で切り裂かれてました。
背中がぱっくり割れ、
ウジムシが湧いてました。
思えば似たような事が
何度かありました。
道路の端で猫が
毒をもられたのか、
喧嘩したのか、
口から血を流し、
死んでいました。
私は母と相談し、
その猫を埋める場所を
探しました。
それから木を見つけ、
根本に埋めようとした時。
「悪いんだけど、別の場所にしてくれない?
臭いがすると嫌だし…。
てゆーかそれもぅ死んでるんだし、埋めてどうすんの?よくそんなの抱えてるね~。汚いよ?
ゴミにでも出せば?」
近所の人でした。
私達はその後、別の場所に埋めました。
その鳥も埋めてあげたかった。でも人の土地内なので出来ない……。
「動物を救う事で、
優越感を感じてる、
偽善者だ。」
学校のクラスメートに
言われた一言が蘇ります。
私はそんな事気にするような人間じゃない。
………でも。
結局私はその鳥を
そのままにしました。
ごめんねと謝りながら。
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