10歳 人間不信

2/2
前へ
/20ページ
次へ
私の学校での虐めは まだ続いていました。 いや、あれは虐めでは なく、いなかっただけなのかもしれません。 私がそこにいなかった。 ただそれだけ。 連日連夜によるニュース。 コメンテーターは 犯人の精神状態がどうだとか、私には到底、 理解できない言葉を 発してました。 『福岡猫虐待事件。 通称、こげんたちゃん事件。』 母は言ってました。 弱い物虐めは絶対いけない事だと。 強い人間が弱い動物を 守るんだと。 「人間が動物を守るんじゃなかったの?弱い物虐めしちゃダメなんでしょ?なんであの人、猫を虐めて殺したの?猫が悪い事したの?悪い事をしたら殺すの?叱らないの? 人間は強いんでしょ?強い人間が弱い動物を守るんでしょ?強いと殺すの?強いから殺すの?弱い物虐めするのは… するのは… ああなんだ。あいつは 人間じゃないんだ。 ゴミなんだ。 弱い物虐めなんて ゴミがやる事だ。 私はそれから不登校が 問題になり、児童相談所に行きました。 私はそこで人間不信が 悪化しました。 理由はこの場では関係ないので、伏せておきます。 『人間なんてクズばかりだ。さっさと死ね。』 私はそう思うようになりました。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

32人が本棚に入れています
本棚に追加