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ゴォ!
ブルボンの太刀が空をかすめ、白き羽根が地に落ちた。
フォォォ…
「あ…あ……」
帝国を包み込む魔龍のオーラ。
全てを産み出した支配者の殺気。
タクラマカンさえも圧倒され、見上げた。
「皆…気をつけろ…いや…アレは…あいつは…オレの対となる波動存在…マザー!二人での力は…計り知れんぞ!」
天空を舞い、光輝く完全なる存在。
マザー(星母)。
その横には光を纏ったヴォノが浮いている。
「く…マザー…不甲斐ない…フィフスフォートを使いながら…」
「もういいよ…ヴォノ…後は私とやろう…世界を転生させよう。タクラマカン神殿へ!」
ゴポゴポ…
次元が溶解し、タクラマカン神殿跡地への通路が開けた。「まずい!逃げられる!追うぞ!魂の波動をタクラマカンから感じたんだがそれはカイエン王だ!」
四人はタクラマカンに連れられて次元の通路に投げられた。
「うお!」
「走れ!どこまでも!着くまで走れ!とにかく走るんだ!通路を塞がれたら閉じ込められる!」
ギュアア…
アルは自分の身体が光の様に感じた。
魂の波動の流れを。
皆感じている鼓動。
早まる鼓動に呼応するが如く意識がハッキリとしてくる。
魂の…波動…
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