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太郎は小学生だった頃のある夏を思い出していた。
その日、親友の隆明と遊ぶ約束をしていた。太郎は約束を忘れ、クーラーの効いた部屋で一人ゴロゴロしていた。
約束を思い出した時には約束の時から3時間以上経っていた。急いで待ち合わせの場所に向かう途中で言い訳を考えている自分がいた。
当然、その場所に隆明の姿は無かった。
刹那、汗をびっしょりかいている事に気付く。同時に照りつける炎天下にも気付いた。
蝉の声が妙に虚しく響く苦い思い出…。
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