第1章 星が落ちた日

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ある荒野に、焚火の火に照らされ、揺らめく一つの人影があった…。   「随分と歩いたな……ここは……帝国の辺境か……あいつらはどうしてるかな…」   焚火の炎と同じような、真っ赤な赤色をした髪の青年はそう呟いた。   「あの戦いから…随分たったな…」   青年はまた呟き、夜空を見上げる。すると   「…流星群だ…」   沢山の星が、真っ暗な夜空を流れていた。   「これからの旅路に、いい事があるのかもな………さて、今日はもう寝よう」   そう言って、その青年は静かに横になった。       この赤毛の青年は、以前は帝国軍のエリート。今は家庭教師という変わった職歴を持った、レックスという人物だ。   ある島で、魔剣という恐ろしい力を手にいれてしまい、戦いに巻き込まれてしまった。しかし、今はその戦いも終わり、教師としての仕事を休んで旅をしているらしい。   そして、今の流星群 後に、星見の丘というところに落ち、ある子供の宿主たちが巻き込まれる大騒動になる、竜の子の卵である。   そして、レックスは、そんな事を知るよしも無かった。
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