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「なめるな!!」
その二人の攻撃を受け流し、すかさず反撃を喰らわせる。
「なっ!?こ、こいつ!かなりの実力者だ!!」
反撃をなんとかかわした兵士が叫び間合いを離す。
「なら…一斉にかかれ!!」
一人がそう叫ぶと五人一斉に襲いかかってきた。
「くっ…」
目の前から来た敵の攻撃を防ぎ、横からの攻撃をかわすが、後ろからの攻撃をかわしきれずに、傷を負う。
「とどめだぁぁ!!」
五人の兵士が、得物を手に一斉に襲いかかる。
(くっ、仕方ない!!!)
「はぁ!!」
剣を鞘に収め、魔剣を抜き、その攻撃全てを弾く。
「なっ!?」
攻撃を弾かれた兵士たちは、後ろによろめく。
「な!?なんだ!?あの剣は!!光ってやがる!!」
レックスが持っている魔剣を見て、一人の兵士が怯えたように声を出す。
「び、ビビるな!!光ってるだけだ!!!」
一人の兵士が強がり、叫びながら突っ込んでくる。
「…もうお前らの負けだ…諦めろ!!」
レックスはそう叫び、その兵士の武器を魔剣で斬り裂く。
「ひ!ひぃ!!」
武器を折られ、その兵士は逃げるように後ろに下がる。
「……まさか、あの剣、あの人が言ってた…魔剣って奴じゃねぇのか!?」一人の兵士がそう言って、逃げ出す。
「ひぇぇ!!!」
後に続いて、他の兵士も逃げ出す。
「なんか…いかにも悪者の退き方だったな…」
逃げていく兵士たちを見ながら、魔剣を鞘に収め、そう呟いた。
「さて…とりあえず宿に泊まろう」
そう言うと、レックスは宿場町……『トレイユ』へ入っていった…。
この魔剣のせいで、レックスはこれから、この騒乱へと巻き込まれていく……。
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