第3章 剣の軍団、現る

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「このぉ!!!」   ライがまた剣を振り、剣の軍団の兵士を一人倒す。   「ふぅ…少しずつ減ってきたわね…」   フェアが攻撃をかわしつつ、ポックルという森の精霊をを召喚し、兵士を倒して呟く。   「ぐむぅ……貴様ら!!餓鬼相手になにを手こずっておるのだ!!しっかりせい!!!」   レンドラーが兵士たちに向かって叫んだ。   「「「はっ!!!!」」」   残った兵士たちがそう答え、ライたちに襲いかかる。   「来たよ!!ライさん!!フェアさん!!」   ルシアンが、一人の兵士の攻撃を盾でガードしながら叫んだ。   「あぁ!!!…ッ!?こいつら…さっきより力が…っ」   ライが兵士の攻撃を剣で受け止めながら苦しそうに呟く。   「…しかも、早くなってる……」   フェアが兵士の攻撃をかわしきれず、腕を少し斬られ、その傷を押さえながら言った。 その時………   「お前たち!!子供相手になにをやっているんだ!!!」   奥から、グラッドとミントが走ってやってきた。   「皆!大丈夫!?」   ミントがライたちに向かって叫んだ。   「あ、あぁ!!一応大丈夫だ!!ミントねぇーちゃん!!」   ライも叫んでそれに答える。   「貴様ら…これ以上この町で騒ぎを起こすなら…ただじゃおかないぞ!!!」   グラッドが、剣の軍団の兵士たちに向かって叫ぶ。     「おぉ…今日は兄貴決まってるわねぇ」   「いつもは情けないのに…」   フェアとリシェルが呟く。   「あはは…」   その二人の台詞を聞いて、ルシアンは苦笑した。   「お前ら…なんか言ったか?」   グラッドは聞こえたのか、そのリシェルとフェアを見ながらそう言う。   「いえいえ、なにも?」   「そうそう、兄貴も余所見してる場合じゃないでしょ?」   フェアが答えた後、リシェルが上手く話をそらした。   「ま、まぁ…そうだな…」   グラッドは納得がいかないままだったが、今は確かにそんな場合では無いため、槍を構える。 それを見て、ライたちもそれぞれ武器を構える。   「うおぉ!!!」   兵士がまた雄叫びを上げ、襲いかかってくる。   「そこだ!!はぁ!!!」   グラッドは槍のリーチを活かし、その兵士が剣で攻撃してくる前に、槍でその兵士を貫いた。   「力を貸してね?」   ミントが魔力を召喚石に込め、何かを召喚した。   「ムイムイッ!!」   この変わった鳴き声を放つ召喚獣は、ミントの護衛獣である、オヤカタという名前の召喚獣である。 普段はミントの畑を守っているが、戦いになると意外と頼りになる存在である。
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