88人が本棚に入れています
本棚に追加
「このぉ!!!」
ライがまた剣を振り、剣の軍団の兵士を一人倒す。
「ふぅ…少しずつ減ってきたわね…」
フェアが攻撃をかわしつつ、ポックルという森の精霊をを召喚し、兵士を倒して呟く。
「ぐむぅ……貴様ら!!餓鬼相手になにを手こずっておるのだ!!しっかりせい!!!」
レンドラーが兵士たちに向かって叫んだ。
「「「はっ!!!!」」」
残った兵士たちがそう答え、ライたちに襲いかかる。
「来たよ!!ライさん!!フェアさん!!」
ルシアンが、一人の兵士の攻撃を盾でガードしながら叫んだ。
「あぁ!!!…ッ!?こいつら…さっきより力が…っ」
ライが兵士の攻撃を剣で受け止めながら苦しそうに呟く。
「…しかも、早くなってる……」
フェアが兵士の攻撃をかわしきれず、腕を少し斬られ、その傷を押さえながら言った。
その時………
「お前たち!!子供相手になにをやっているんだ!!!」
奥から、グラッドとミントが走ってやってきた。
「皆!大丈夫!?」
ミントがライたちに向かって叫んだ。
「あ、あぁ!!一応大丈夫だ!!ミントねぇーちゃん!!」
ライも叫んでそれに答える。
「貴様ら…これ以上この町で騒ぎを起こすなら…ただじゃおかないぞ!!!」
グラッドが、剣の軍団の兵士たちに向かって叫ぶ。
「おぉ…今日は兄貴決まってるわねぇ」
「いつもは情けないのに…」
フェアとリシェルが呟く。
「あはは…」
その二人の台詞を聞いて、ルシアンは苦笑した。
「お前ら…なんか言ったか?」
グラッドは聞こえたのか、そのリシェルとフェアを見ながらそう言う。
「いえいえ、なにも?」
「そうそう、兄貴も余所見してる場合じゃないでしょ?」
フェアが答えた後、リシェルが上手く話をそらした。
「ま、まぁ…そうだな…」
グラッドは納得がいかないままだったが、今は確かにそんな場合では無いため、槍を構える。
それを見て、ライたちもそれぞれ武器を構える。
「うおぉ!!!」
兵士がまた雄叫びを上げ、襲いかかってくる。
「そこだ!!はぁ!!!」
グラッドは槍のリーチを活かし、その兵士が剣で攻撃してくる前に、槍でその兵士を貫いた。
「力を貸してね?」
ミントが魔力を召喚石に込め、何かを召喚した。
「ムイムイッ!!」
この変わった鳴き声を放つ召喚獣は、ミントの護衛獣である、オヤカタという名前の召喚獣である。
普段はミントの畑を守っているが、戦いになると意外と頼りになる存在である。
最初のコメントを投稿しよう!