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「なぁ、チカ。可哀想だから食べるのは止めよう。なっ?」
あー。もう何だか保父さんになった気分だ。もっとこいつがまともなやつだったら俺の人生も少しは変わってただろうに。
「じゃあケン、なんか食べ物頂戴。」
やっぱそう来やがった。だが俺だってこの状況を予想してなかったわけじゃない。
「ほらよ。」
チカに渡したのは棒付きキャンディー。
何故棒付きかというと、少し前に普通のキャンディーを渡したら「つまんねー男は渡すものもつまんねーな。」と言われたためだ。
……実際はあんま根本的に変わってない気がするが。
とにかく、これで少しは落ち着くだろ。だがそう思ったのも束の間で。
チカはすでに次の行動に移っていた。
「…ってぅおぃ!!!!」
見るとスズメが仰向けになってチカが食べ終わった棒でつつかれてる。
「なにやってんだよ!!?」
「スズメも辛そうだからいっそ止めを刺そうかと」
「…あー、なるほど。止めを……―って刺すな!!てかむしろ対応が悪化してんじゃねーか!
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