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「ほらほら、早く向こうの方に行くよー。」
バシャバシャと水音を立てながら進むチカ。だが浮輪のせいで大して進んでない。
俺は 「足を必死にばたつかせているが、全く起き上がれてない亀」を、頭の中で思い描いた。
……いかん。思わず顔がにやけた。俺はいつからこんなドS野郎になっちまったんだ。
――っと。
………あれ?
向こうになんか浮いてる。あれは――…。
………家?
いやまてまて。
冷静になりぇをr(舌噛んだ)
………冷静になるんだ、俺。いくらなんでもプールに家なんてないだろ。普通に考えろ。
しかもチカらしき人物が家ん中で呑気にお茶を飲んでる気がするが、それも俺が作り出した幻だ。きっと。
俺はゆーっくり深呼吸をした。
すぅー
はぁー
…………。
………やっぱり幻じゃないみたい。
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