登下校時は服装を正しましょう

3/7
前へ
/85ページ
次へ
    「ぉーい!!ケーン!!!」         ―――あぁ、憂鬱な気分になる元凶の声が聞こえる。               手をプラプラと振りながら走ってくるチカ。 どうでもいいが、昨日のネズミはどうなったんだろう。     俺が走って来るチカを見ながらボンヤリそう考えていると。 なにかがおかしいことに気付いた。                     ――…? なんか、チカの様子が変だ。…って、変なのはいつも何だけど。何処か不自然な感じ。   そう、特に下半身の方が――。                           ………ふへっ!!?       「いやー、昨日は参っちゃったよ。あのネズミ、意外と素早しっこくてさぁ。うっかり見知らぬオバサンの家に不法侵入を――…。」       「んなネズミ話はどーでもいいっ!!お前、『ソレ』どうしたんだよ!?」         「へっ??」     言って、チカは俺の指差す方向へと視線を移した。
/85ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加