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「ぉーい!!ケーン!!!」
―――あぁ、憂鬱な気分になる元凶の声が聞こえる。
手をプラプラと振りながら走ってくるチカ。
どうでもいいが、昨日のネズミはどうなったんだろう。
俺が走って来るチカを見ながらボンヤリそう考えていると。
なにかがおかしいことに気付いた。
――…?
なんか、チカの様子が変だ。…って、変なのはいつも何だけど。何処か不自然な感じ。
そう、特に下半身の方が――。
………ふへっ!!?
「いやー、昨日は参っちゃったよ。あのネズミ、意外と素早しっこくてさぁ。うっかり見知らぬオバサンの家に不法侵入を――…。」
「んなネズミ話はどーでもいいっ!!お前、『ソレ』どうしたんだよ!?」
「へっ??」
言って、チカは俺の指差す方向へと視線を移した。
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