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「それにこの子、やれば出来る子だから。
……(小さな声で)ケンと違って。」
「何一児の母みたいな台詞吐いてんだよ!!てか、最後の一行は明らかに後から付け加えただろ!!!」
こうやってなんやかんや言いながら、俺はようやくあることに気付く。
チカが来てから、全 く 足 が 進 ん で 無 い ことに。
慌てて時計を確認すると、すでに時計の針は登校完了時刻を過ぎていた。
「うぁぁぁ………。」
「どうしたの、ケン。弟のおやつでも奪い損ねた?」
「んなわけねーだろ!!つーかお前弟にそんなことしてんのか!!最低な兄だな!!!」
…――っと。いけねぇいけねぇ。またチカペースに流されるところだった。
「バカチカッ!!!時計をよく見てみろ!!!」
「遅刻でしょ?いつものことじゃん。」
さもそれが当然であるかのように答えるチカ。
「ホントはいつものことにしたらいけねぇんだよボケナスッ!!!」
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