俺×お前。

テストの後には後悔だけが残る

夏休みも間近に近付いた頃――……。

何故か教室はどんよりとした空気に包まれていた。

――それもその筈。悪夢の期末テストの時期がやって来たからだ。

｢…はあぁぁぁぁ………。｣

俺はこれほどにまでないため息をついた。
実を言うと、チカが来てから宿題すらもままならない状況だったからだ。
いくら不真面目だったとは言え、宿題だけは出していた俺にとってこれは結構痛手だった。

そして隣では、天然時限爆弾｢チカ｣が呑気にプラモをいじってる。　

どうでもいいが、それは先月発売したばかりの最新モデルじゃねぇか。
どうやって入手したのかは、想像しただけでも恐ろしいが。

一応俺の予想では、｢なんちゃって強盗｣が三割割、｢とりあえず店にあったから盗って来た｣が三割、｢弟のを奪い取って来た｣が四割だと踏んでいる。

とまぁ、チカのことは置いといて。

俺は今までのロスを、何とかして取り戻さなくてはいけない。